“世界のキタノ” 真面目な会見で突如ボケる  映画『首』完成披露会見

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4月15日、映画『首』の完成披露会見が行われました。

“世界のキタノ”が構想30年をかけて仕上げた、この作品。
戦国武将や百姓といった多彩な人物の、野望や裏切りが運命とともに描かれ、キレ味抜群のバイオレンスと笑いを織り交ぜた、キタノワールドのエッセンスが全開しています。

イベントには監督で主演の北野武さん、キャストの西島秀俊さん、加瀬亮さん、中村獅童さん、浅野忠信さん、大森南朋さんが登壇。

ようやく映画が完成した今、北野監督に感想を求めると「構想30年というのは、3週間の間違いだと思いますが(笑)」とボケをかますと「自分がよく観る、時代劇といえば大河ドラマなんですが、綺麗な出世物語ばかりで人間の業や欲というものが描かれていない。だから『自分が撮ればこうなる』という発想でやろうと思った。結果だいぶ苦労しましたが、何とか出来上がった。素晴らしいスタッフ・役者さんのおかげだと思っている」と喜びました。

舞台は戦国時代で、物語は死を直前にした男性同士の関係も描かれている。
この構成にした理由ついて「男同士が絡み合うというのは、大河ドラマでは避けられている。だけど、武士たちが殿様に対して命をかけるというのは、そういう関係でもあると思うので、これを語らずに戦国時代を描くのは、おかしいとずっと言っている。だからそういう話もちゃんと入れたかった。あと侍や戦国大名なんかは悪いやつなんだから‥。一般の人が死んでも関係ない。そうした残酷さや、生と死をバックボーンとした生き方がうまく描ければなと。男同士の愛ではないけど、ちょっと死を前にした男同士の関係を‥」と語りました。

キャストはどう決めたのか?
尋ねると「脚本書きながら、これはこの人、これはあの人と決めた。俺は出ないつもりだったけど、スタッフが『出ないとちょっとあれないですか?』って言われたから出た。何でこんな羽柴秀吉(演:北野監督)がジジィ何だと思った?と思ったけど。明智光秀(演:西島さん)はハゲだけど、メイクでハゲにして横山ノックみたいな頭させるわけにはいかないと‥ いきなりお笑いになっちゃうので(笑)。ちょっと辛かったけど、皆んな衣装を着たら、綺麗な色合いになった」と笑いを交えて振り返りました。

改めて、このキャストで撮影してみての感想を聞くと「このメンバーは北野組で撮ったことがあり雰囲気はわかっている人ばかりで良かった。中村獅童さん初めてだったが、映画『ピンポン』の時、頭ツルツルで眉毛剃って現れた時、『この人はすごく芝居が好きな人だなぁ。いずれご一緒できたらなぁ』と思っていた。そして今回縁があって出ていただいた。
西島さんは、映画『Dolls』で最初に会ったけど、いまだにロシアでは『Dolls』が有名で、評判の悪いプーチンのところですが(笑)ロシア映画祭に呼ばれた時は『Dolls!Dolls!』って散々言われ『その代わりプーチンのことは悪く言わないでくれ』と言われたなど、公開から何年も経っているのに、いまだに一緒に『Dolls』の話ができるから。(織田信長役の)加瀬さんは、イメージではない役をやらせたら、力を発揮する人と思っていたから選んだ。役者の皆さん、声をかけるとスケジュールをうまく調整してくれて、大したギャラも出ないのに頑張っていただいた(笑)」と答え、会場の笑いを誘いました。

会見終了後、フォトセッションでは、北野監督だけ椅子に座って撮るというセッティング。
スタッフが誘導したが、なぜかと椅子の横に座ろうとする北野監督。
ここで芸人らしさを見せ、またも笑いを誘いました。
椅子に腰掛けた後も、「普通、信長が座るんじゃねーの?」と演じた加瀬さんを指差し“たけし節”がさく裂しました。

映画『首』は今秋全国公開!
また5月に開幕のカンヌ映画祭『カンヌ・プレミア』にも出品。

★会見の様子は他にもあります↓
<西島秀俊ら “たけし節”に爆笑>
https://www.youtube.com/watch?v=I77kmG0C6OE&t=681s

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