軍艦島に行った気分になれる!最新の3DCG技術で超リアル 日本最古の鉄筋コンクリートアパートも再現 長崎大学大学院「軍艦島プロジェクト」

2015年6月3日 崩壊が進む軍艦島を保存するため、長崎市経済局文化観光部文化財課が長崎大学大学院の「軍艦島プロジェクト」の研究チームに委託し、3DCG(立体映像)を公開しました。(※実際の映像には音楽はついていません。)

3DCG映像は「軍艦島プロジェクト」がこれまで培ってきた計測技術を応用したもので、水中ソナーや、無人飛行機(ドローン)を使った空撮を含む約2万8千枚の写真や、約145箇所でのレーザー計測を組み合わせる事で完成したという、非常に手間と時間をかけて作られたものです。

また、映像は実測に基づく「3次元映像」で、画像を使ってコンクリートの劣化や、海水に侵食された深さや崩壊したコンクリートの体積も計算できることから、この技術を応用することで「大規模な歴史的構造物の劣化過程を正確に記録する」ことが可能だと発表しています。

軍艦島の正式名称は、端島(はしま)といい、長崎県の南西約18キロにある無人島で、明治時代から海底炭鉱の拠点として栄えた島です。軍艦島の由来は、鉄筋コンクリートの建物が密集する様子が、海から見て軍艦に似ていることから「軍艦島」の名前で有名になりました。1974年の炭鉱閉山で廃墟となってからは、現在は島の一部のみ上陸が認められています。

そして、世界文化遺産への登録勧告を受けた軍艦島(端島炭鉱)が、6月28日から7月8日までドイツのボンで開かれる世界遺産委員会で、世界文化遺産として正式決定されるかが注目です。今回登録されると、国内の世界文化遺産は、昨年登録された「富岡製糸場と絹産業遺産群」(群馬県)に続いて、15件目となります。

2015年は、世界遺産候補である長崎の教会群や産業遺産をCG化する予定だそうで、今後も長崎大学大学院の取り組みには注目高まりそうです。

関連記事

ページ上部へ戻る