<医療ドキュメンタリー>脳神経内科に置かれた1つのチェアーの‟ナゾ”

かんき出版の「認知症専門医が教える!脳の老化を止めたければ歯を守りなさい!」の発売に合わせて、認知症専門医の長谷川嘉哉先生を追ったドキュメンタリー動画が公開されました。

長谷川先生のクリニックに置かれた歯科診療用のチェアーの‟ナゾ”から動画はスタートし、医科歯科連携の医療現場の最前線を撮影した内容になっています。

動画のタイトルは「医療ドキュメンタリー 医科歯科連携の医療現場 最前線を追う!」です。

以下、ドキュメンタリー動画の詳細です。

脳神経内科になぜか歯科診療用のチェアーが置かれた日本でも珍しいクリニックがあります。
そのクリニックは、毎月およそ1000人の認知症患者がやってきます。

<歯科衛生士と認知症患者>
歯科衛生士「まずお口見せて下さいね。倒しますね」
患者「はい?」
歯科衛生士「お口見せてもらっていいですか?」

脳神経内科で認知症患者の口腔ケアを担当している歯科衛生士。
口腔ケアを始めた時は戸惑うことだらけだったといいます。

<歯科衛生士>
「内科さんで歯科衛生士がどう関わるのか、全くわからなかったので、どういう内容で仕事をしたらいいのか、とか。全く未知な分野、領域でした。」

歯科衛生士も驚く試みを導入したのは土岐内科クリニックの理事長で、脳神経内科専門の長谷川嘉哉(よしや)先生。

<長谷川先生と患者>
「この間先生、寝ている時に家中が割れる位の大きな声で「ウワー」っと。」

長年、認知症患者と向き合ってきた経験が、クリニックに歯科診療用チェアーを導入し、積極的な医科歯科連携を模索するきっかけになったといいます。

<長谷川先生>
「自分の外来で月に1000人くらい認知症の患者さんがいる中で、患者さんとの話のきっかけの中で、うちのおばあちゃん入れ歯を2年間外したことがないんです、とか、歯を全然磨かないんです、ということで、ふと口の中を見せてもらったら、これはひどいぞということになって。」
「空いている1室に歯科チェアーを入れてもいいんじゃないかなということで」

長谷川先生は認知症の早期発見・早期リハビリを行うと同時に、訪問診療を積極的に行っていて開業以来5万件以上の訪問診療と、500件以上の在宅看取りを実施しています。

<歯科衛生士と患者>
「お口開けれる?あ~ん。」

訪問診療で口の中をケアすることで意外な効果があったと認知症患者の家族は話します。

<認知症患者の家族>
「口臭がなくなるしね。ちょっと忘れると口臭がしてくるのでこれはいかんなと思って欠かさずに(口の中のケアを)やってます。」

<歯科衛生士>
「(ケアをしていない)口の中は全く掃除されていないゴミ屋敷みたいな。」
「こんなに汚れていたんだ、この臭いは口の中からだったんだというのを知ってもらって、ありがとうございます、知れてよかったですという方が結構いらっしゃる」

さらに口腔ケアを行うことで、口臭を予防するだけではなく、歯周病が元となる病気へのリスクを減らせるのだといいます。

<認知症患者の家族>
「歯周病が怖かったです。肺の方へ歯周病菌が入ったりすると一番リスクが大きいということで、肺炎ですかね。おばあさんがそれで亡くなっているものでね。」

そして、認知症の進行を止めるために口の中のケアは有効だと長谷川先生は実感しています。

<長谷川先生>
「90歳位のおばあちゃんが、認知症の末期像で、食事を摂れなくなるから、家で看取りをしましょうかって話になってたんだけど、1回口腔ケアをやったら、すっきりしたのかすごくご飯を食べられるようになって、口の中を刺激してあげるっていうことは脳を刺激するに等しいことなんだなと今は思ってますね。」

「一般的に言われてるのが、歯を1回噛むと3.5ccの血流が増えるって言われている。だから、歯がないってことはそれがない訳だから、頭の血流が当然落ちる訳だから、認知症になりやすい。」

ちなみに口の中のケアは無料でしているとのこと。
認知症外来としての医療の質を高める上で、収益にならなくても必須だと考えているそうです。

<長谷川先生と患者>
「点数が良くなっているよ。最初うちに来た時は22点、その次が26点、この間が28点。28点というのは正常値ですからね。」

<認知症患者の家族>
「それですね、大体分かります。忘れ物したって感じがあまりなくなったってこと。私の手伝いが全然できないのがちょっとできるようになった。掃除もするようになったし。」

<長谷川先生>
「これだけ良くなる人ってあんまりいないんだよ。」

口の中のケアを積極的に行ってきた患者は、認知機能が改善していました。

<長谷川先生>
「認知症を完全にゼロにすることはできないかもしれないんだけど、認知症って進行しなければなんとかなるもんなんですよ。だからその前段階、いわゆる軽い段階でずっと止めるためにはやっぱり口腔ケアってすごく有効だと思います。」

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